木になる話

第41回 新年に思う。新国立競技場問題

第41回 新年に思う。新国立競技場問題

みなさんこんにちは!アーリーバードの井上賢二です。
あけましておめでとうございます。新しい年が皆さまに取っていい年になればと思います。今年もよろしくお願いいたします。

2020年の東京オリンピックに向けて新国立競技場建設が、ザハ案から木材を多く使った新案に昨年末決まりました。莫大な建設費の削減と共に日本の建築業界、木材業界にとって「木材の活用」は大変良い事だと思います。また、宇宙的、先進的なデザインよりも日本らしさが表現されたデザインになりましたし、大規模建築物を作る場合の選考の仕方も見直されるきっかけになりましたから、今回の騒動自体、結果として良かったと私は思います。
今回の新案のような木材の大量の活用は、林業・木材関係者からの強力なプッシュがあったことは安易に想像できます。内地木材価格は長期間低迷し、林業者が原木を出荷しても儲からないため、従事者が減少し続けてきました。私が子供の頃は「山持ち」=「お金持ち」だったのですが、山林を持つこと自体が日本人の感覚として随分変わりました。しかし、これを機会に大規模建築物に木材利用が進むことで、それに係る仕事に従事する方々が増えてくるので地方創生の大きな力になると思います。

あんな大きな建物に使う、大きな木が日本にあるの?」という質問をある方からいただきました。
大規模建築物に使われる木材はエンジニアリングウッドと言われる「集成材」を使います。つまりある一定の大きさの乾燥木材を接着剤で貼り合わせて大きな木材の柱や梁を作るのです。当然それには決まりがあって、樹種、木材の選別、接着剤の種類、耐火性、耐腐食性のための薬剤処理、接合金物など多くのノウハウが使われます。現在、この規模に使用されるエンジニアリングウッドを製造可能なノウハウを持った業者は、少ないと考えられます。
ですからここに参入していく業者(工場)が増えることで、そこに材料を供給する出荷者、林業者が潤うので、地方が活性化するきっかけにもなります。

こんな田舎にこんな立派な道路がなぜあるの」なんて思ったことがみなさんあると思います。それが活用されるチャンスなのです。
いろんな問題が待ち構えていることは間違いありませんが、それこそ「規制緩和」を進めて無駄だと思われた種々の資源を有効活用しなければなりません。
2020年のオリンピックが終わったら是非、日本武道館の建て替えを検討して頂きたいと私は考えています。あの危ない狭い観覧席をどうにかしてほしい。日本武道館が木材でできることになったら、世界の武道家の注目の的になること間違いなしです。
みなさんのご意見お待ちしています。

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